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時間の共有.....
僕はよく人に音の話をするけど、
それは、知識ではなく時間を共有したいから。
時計は1秒を1秒しか表現しないけど、
時間でいう1秒は無限の世界。

そう、生物の数だけ時間は存在している。


ある日、友人から一通のメールが届いた。
そこにはタイに行った時の事が書いてあったんだけど、
僕はその内容より、書いてくれた事が嬉しかった。

なんていうか、良い音楽に出会ったような感覚。
とにかく読んだ後、なんとも言えない良い気分になったのだ。

僕はタイには行った事がないし、ここに書かれている人物にも会った事はない。
でも、これは僕の体験の一つになった。

そう、彼の時間をほんの少し共有させてもらった。

ということで、ここでその時間を紹介します。





タイの旅は本当に良い経験になった。

まず、サムイに着いたら観光客を後ろに地元の人のバイクに乗っけてもらい、とりあ えず 安い宿と観光客が少ない所に連れてってと頼み、ドライバーに任せた。

着いたところはボパットと言う漁師の村ですごい静かで海沿いの村。

そこで、750円のバンガローを見つけて荷物をすぐ置き、近くの店で無事到着祝いの シンハービアー(タイビール)を片手に村を散歩。 散歩していると、そこでロン毛の怪しいタイ人兄チャンが涼んでいたので声をかけてみた 。

これが今回の旅の最高のキーポイントとなる。
兄チャン(ジョー)はハンドメイドの革サンダルの店(2畳ぐらいの広さ)をやっていて 、日本人の彼女(ハルミさん)はホテルで働き一緒に暮らしていた。文章だけ読むと結構良い生活をしてるように思えるが、生活は厳しく、階級の末端より少し上ぐらいだと思う。

ジョーのサンダルは一日に一足(Y2,550)売れるか売れないかぐらいで、ハルミさんも給料は現地の人とあんまり変わらないみたいで、予想で月3万円ぐらい。

次の日は朝から海でゆっくり泳いでのんびりしながら前に見えるパンガン島(フル ムーンパーティーがある島)を眺めながらココナッツシェイクを飲みリラックス。 海は1組みのカップルだけであとは誰もいなく、波は穏やかでまさにプライベートビーチだ った。

夜はジョーと地元の友達で町のクラブに行って朝10時ぐらいまで遊んだ。ジョーはベロベロに酔ってバイクの後ろでビビリながら帰った。

起きたらもう夜。

パーティーの為に屋台で腹ごしらえ。もちろん辛くないやつ。
予定ではパーティーの前日ぐらいにパンガンに入ってパンガローを借りようと思ったが(普通 はサムイからパンガンまでのボートが昼に3回しか出てないので)フル ムーン の時は朝方までスピードボートが出ている(地元の人達が稼ぎ時なので特別 に出して いる )からわざわざ昼にパンガンに入ってバンガローを借りなくても大丈夫って事前にジョーから教えてもらった。

11時ぐらいにスピードボートに乗ってパンガンまで行ったけど途中でエンジンの故 障 。。。。
で、海の真ん中で立ち往生。しかもスコールで雨はザーザー。 みんなビチョビチョ。 まさか、ここでリタイア。。。。

しかし、そこは地元の人。
雨の中エンジンを何回もいじり復活。その時は乗ってたみんなから盛大な拍手が。
でもこのスピードボート、本当に波の上を飛ぶように暴走してまさにスピードボード。ちょっとビビッてしまった。

海岸に近ずくと浜一面に人の山と音楽、デコ(これはたいした事なかった。)で圧倒 され た。
浜辺にジャンル別に5、6ぐらいのグループ(プログレ、ハウス、ジャングル、サイケ 、ロックテイスト、何でもあり)に別れていて、みんなが自分の好きな音に集まりその大きな輪が浜1−2キロにずっと連なって出来ている、でっかいパーティーな感じ。

人は1万ぐらいいたのかもかもしれないが、結構観光ぽい人も多かった。
やっぱり満月や海はきれいで、いろんな人が集まっていたから日本のビーチパ ティーとは違った感じで良かった。
なんと言っても日本よりバカ(笑)な人が多かった。
フルムーンの名物のファイアーダンスも見れたし、 お菓子は美味しかったしね。

朝日を拝んで、それまで踊っていたのは覚えていたのだが.....
気がついたら太陽が真上 (10時ぐらいかな)で、周りには人が少なかった。
そこに友達が「今からあまり知られていないアフターがあるから行こう」と誘ってくれたので、もちろん元気回復。
浜辺から今度は山を登った。

そこには浜とは違う20−30人のコアな人達が笑顔にアットホームな空気をかもしだしながら踊っていた。
地元の人もすごく楽しそうで。そこからは海と雲と森がすごく奇麗に見えて、丘から見えるサムイ島が空の上にあるようなかんじだった。
DJも机の上にただターンテーブルを置いただけですごく素朴で原始的。
本当だったらその日のサムイ行きの夕方の最終便(スピードボートはフルムーンパー ティ ーの朝までしか出てなく)で帰るつもりが夜まで気持ちよく踊ってしまい、結局夜中に地元の人がバンガローを貸してくれるまで楽しんだ。

朝起きて山を降りて行く途中で、その場で焼いてくれるサンドイッチ屋があって、そこの チ ーズ&クリームのサンドイッチは最高だった。 その日の朝にサムイに帰って第二の目的地、ジャム島に出発した。


去年、友達がどっかの雑誌の切れ端を持ってきたのがきっかけで男3人でジャム島に行った。
その写真には”南の国のキタロウの家”のタイトルが入っていて木の上にバンガロー が写っていたので、よし”ここを探そう”の発言で始まり、いろいろ旅行代理店や旅人に聞いて情報を集めたのだが誰一人知らず、とりあえずタイの島という情報だけを基に タイ(バンコク)に行きそこで地元の人に聞くが、やはり情報が集まらない。
南に小さな島がいっぱいあるからその近くにあると賭け、14時間ぐらいのバスに腰をおろし、やっと港(クラ ビ)に着くと、そこにはジャム島行きのボートの時間表の看板が!

ボートに乗って途中、海の真ん中でまた小さなボートに乗り換えやっとの事でジャム島に到着。
木の上のバンガローは2個しかなく、残念ながら先着がいたので泊まれなかったけど、そこでお世話になったバンガロー(泊まった日本人は俺達が初)のおばちゃんがすごくやさしく笑顔が最高だった。
今回は、前回そのおばちゃんに「また来るね!」と言ったので、ジャム島に行き、おばちゃんに会いに行く事にした。

サムイのバンガローを午前中に出て港のナトンからバスごとフェリーに乗り、そっからスランタニという町でフェリーを降り、またそこから陸路(バス)でクラビに。

着いたのは10時ぐらい。
早速、懐かしい(1年半前)看板を見て地元の人に今のジャム島の話しを聞くと......なんと、なんと、ローシーズン(8−10月ぐらい)はジャム島に行く船が出ていないではないか !!!

普通でもジャム島に行く人が少ないのにローシーズンはもっと少なくなり、割に合わないらしく船を出していない。
小さな船を出してもらい行こうとも考えたが、行ってもバンガローはやっていなく、本当のサバイバルになるだけ。
ショック。。。。。

その夜は移動でつかれたので一番安い宿(240円)で明日からの予定を考えながらベットへ。

次の朝、とりあえず懐かしいレストラン(前回も同じ所で)でチキンヌードルを食べ ながらどうするかを考え、
結局、来た道を同じように帰る事にした。
クラビに1泊しに来ただけやん。。。。。。 まあ、これも旅かな。

再度サムイに向かう途中、同じサムイに行くイギリス人と友達になりサムイのラマイビーチがすごく奇麗との情報を得たので、
今度はそこに向かう事にした。

結局そのイギリス人とサムイのラマイビーチに一緒に行くことにした。
フェリーでサムイに横断した時、フェリーのなかで不思議な体験をした。
夕方ぐらいでちょうど太陽が沈みかけ、 海もリラックスしたようにゆっくり奇麗に流れ、フェリーも進んでいるかわからないぐらい景色にはまり、 空を見ていると....上が空なのか海なのかわからない感じで、大きな雲が気持ち良さそうに泳いでいた。
そんなすごくのんびりした雰囲気の中、 デッキでボーっと雲を見ていると自分がまるで雲の中にいるような、宇宙にいるような、浮 いているような.....................
心の中がスーッと気持ちよくなり笑顔が自然と!
これってもしかして、 自然のトランス状態!? すばらしく、幸せで感動し涙がでそうになった。

フェリーを降りてトラックの荷台の上に乗ってラマイビーチのバンガロー(今回の旅 で一 番安いバンバロー180円)に泊まりその夜は屋台でご飯をそのイギリス人と一緒に 食べ た。
帰り、そいつは女の子をナンパしに行といって町の方に消えたので、自分は(疲れていたので)そのままバンガローへ帰った。

その帰りにボディコンを着たおねえさんが声をかけてきて暗い所に行こうと誘ってきたので、
これは怪しいと思い、無視をして歩こうとしたら無理矢理後ろから引っ張られ俺の大切な所を触ってきて「100バーツ(300円)」と言ってきた。
俺は断り、歩こうとしたらしつこくついてきたので「ポリス呼ぶよ」と笑顔で言うと、やっとあきらめてくれた。
なんか寂しく思ったのと同時に、日本人である自分がどういう位 置付けかを少し考えながら寝ました。

寝る前にちょっとハーブで月を見ながら一服していたら....だんだん周りがグルグル回りだし、浜辺がグニャグニャに見えてきた。

これはヤパイと思い立ち上がろうとしたがまったく動けない。
頭の中では、ヤバイ完全にハマリそうと分かっていて、周りに見られているから(人は全然いなかったのだが)早くここから動かないと。。。。。。
波がこっちに近づいてきて月が落ちていきそうな勢いで。。。
これが噂のバッドトリップでは。。。。。。
なんとかバンガローにたどり着きベットに寝たが、ベッドがメリーゴーランドのように回転しているではないか!?
誰かを呼んで助けに来てもらわないと....
そうだ!イギリス人だ。。。
でも、あいつ町にナンパだ。
なんでこんな時にナンパやねん!!!!(すいません、自分勝手で)
今度は体がベットに沈んでいき埋もれだした。。。。
埋もれる。。。
助けてーーーーーー!!!!
神様を何回も呼んでしまった。 ジーザス、アラー、釈迦、宇宙の神様、誰でもいいから!!!!
もう、悪い事(?)絶対しません。
誓います。
誰かに謝りながら謝りながら。。。。。。。。

.........気が付くと周りは明るく朝になっていた。。 もう懲り懲り。

次の日は、昨日夜着いたので見ていなかった海を見に行く事にした。
浜辺には4、5人しかいなく、ゆっくりとした時間が流れていた。
海や浜辺は確かにイギリス人が言っていたようにポパットよりも奇麗。
そこでゆっくりと本を読み、汗をかけば泳ぎに行く、それのくり返し。
きっとこの後のパイナップルシェイクは美味しいんだろーなーと想像しながら......。
本は村上 龍の”イビザ”ですがとても単純だけど深く、美しいけど複雑で、勧めれる人には勧めたいが、勧めれない人には勧められない、ちょっとかわった本。

そろそろ両替しよとバンガローに戻って財布を見てみると、手持ちの財布にはあるのだが、
カバンに入れてた財布(円を入れた)の中身がからっぽ。...? ? ?

まさか!? そんな!!!!

...... やられました。
日本円で6万ほどいかれてしまった。
最後に見たのはクラビに向かう時のサムイ。
きっとクラビに向かう夜のバスだ。カバンをバスの後ろに預けていて、一応鍵をかけていたのだが。(後で鍵をかけても簡単に開けれる方法を教わりました。)
たまにやられると聞いていたがまさか自分が。
そのまさかでした。
とりあえず、今回の旅で使っていた脳みそ”勘”ピューターから”コン”ピューターに変更して、いろいろ考え、数字が飛び交った。。。

残金は4200円。
でもそっからバンコクとサムイの航空使用税(2700円)を引くと残りは1500 円。
そっから今回の宿代(180円)を引くと1320円。
残り3泊4日残っているから、一番安い宿:180円×3日で540円。
ご飯:1日2食で300円×4日で1200円 水:30円×4日で120円 合計1860円 足りない。。。
どんなに最低のレベルでやっても。
まずい!
とりあえずここに居ても何にもならない。
そうだ!ボパットのジョーに会いに行こう。
相談してみるしかない。
で、ジョーの所に向かいました。


ジョーの所に荷物をとりあえず置かしてもらい、
まず日本人がいそうな観光ビーチ(チェウイン)にヒッチハイクで行き、誰かにお金を借してもらえるよう頼みに行きました。
ビーチを何回も行ったり来たりして、日本人に声を掛けて、頭をさげて、説明して御願い。それのくり返し。

あっち行けみたいな目で見られたり、話しは聞いてくれても断られたり、名刺と免許書を見せて信用してもらっても「また今度ね」とあしらわれ。
太陽がガンガン照り付け、水を買うのも我慢し(お金を借りれる保証がなく先がすごく恐かった)、精神的にも肉体的にもつらかった。
ビーチを歩いていたから横には水(海)があるじゃないですか。 それもタダの! ちょっと潮っぽいけど、飲みそうになっちゃた。
結局、誰一人貸していただける人を見つける事ができなかったので、またヒッチハイクでボパットに帰った。
やっぱり見た目も、ヒゲ生やしっぱなしで、服装も、頼んだ日本人みたいな高級品ではな く300円ぐらいのパンツ。
それは、やっぱ怪しいよなーー。
でも、もし俺だったらきっと貸してたと思うし、コレを読んでる人も貸していると思う。
この違いはなんだろー。
どっちが偉いとかやさしいとかじゃなく、もっと単純に人、生き物、自然、に対しての感謝の気持ちなのかな?
でも、借りれると思う事自体が人に甘えているし。
いろいろ考える事ができていい経験になったのは確実。

ボパットに帰ってジョーに説明したら、当たり前のように「ここで寝なよ」って言ってくれて、本当に感謝。
恋人のハルミさんも笑顔で「いいよ」って言ってくれた。
やっと水と食べ物を買って、残りの生活もなんとか見えてきて、気持ち的にも落ち着 いたのでその日は爆睡。

次の日、昼からハルミさんはホテルの仕事に行き、ジョーも起きだし靴屋を開け、少し時 間がたってから店の前の地元人がよく来る店で昼ご飯。
ここの鳥殻スープが最高に美味しい。タイ米の上にチキンがのってる飯と(チキンには辛くないソースをかけ) スープで120円。店の人に、「このスープ美味しいね」って言ったらお代わりまでくれた。
なんと、はじめに出てきたスープの入れ物より大きいではないか! 極貧のおれには感謝、感謝。
その後、店に戻ったかと思うとジョーはバイクに乗ってお出かけ(友達に頼まれた用事など)。
店(パパジョー)の店長は俺になりました。
でも、お客は来ない.....
犬のソンと一緒に前の道とにらめっこ。
店を何度も掃除しても暇でお客は2−3時間に1人来るか来ないか。

泊めさせてもらったお礼になにか出来ないかなと考え、散らかし上手のジョーに困っていたハルミさんを思い出し、今度は家の方を掃除。
部屋は店の奥にあり、その部屋を掃除し、食器を洗い、洗濯物を干し、たたみ、ゴミを出し、それでも暇で道と空をボーと眺 めて 時間を過ごした。
この時間が本当にリラックスでき、のどかな時間がプカプカ浮かんで気持ち良かった。

夜になってジョー特製のタイ風タマゴ焼きそばをごちそうになり、
部屋でしゃべりながらのんびり過ごした。
その間も店は開いていて、店に人が来たらジョーが顔を出す。
”本当に売る気あるの。オイオイ、生活かかってんだろっ”て言いたいぐらいのんび りと商売。

これがジョーのやり方。

店を締めるのも「そろそろ締めよっか」ってな感じで11時ぐらいに締める。
開けるのも朝起きて開ける。(もちろん昼過ぎ)

完全に日本の時計を製造した人とサムイの時計を製造した人は違うね。

その夜、ジョーの知り合い(高級バンガローのオーナー)のバースデーパーティーに行く事にした。

そこは、浜辺の前のバンガローのオープンレストラン。
たいまつが道案内になっていて、すごく気持ちいいソファーとカウンターバー。
芝生の庭には食べ物のバイキング(もちろん食べ放題)。
おおきなビリアード台。
目の前には月の反射によって光っている海(魚が飛魚の様に飛んで見える)。

カウンターの奥にDJブース。
集まった人数は15人ぐらいで、みんなその場に合った高級感と遊びを知っている特有の雰囲気を持っていた。

DJ(ハウスとトランス)も15人だけのパーティーの為に呼んだ。
15人の為のファイアーダンス。
マッシュのパンチが飲み放題。
机には当たり前のようにハーブとペーパー。
”どうぞご自由に”とでも書いているかのような取り放題。
まさに南の島の高級プライベートパーティー。
朝までみんなで踊り、太陽が昇ってくるとみんなで浜辺で太陽を見て、みんなで感動。

その景色は本当に美しかった。 本当に。

パーティーの朝ジョーの所に戻り、起きたら夕方前。
その日もジョーの店の前のお店でご飯を食べる。今度は初めから大きな入れ物のスープ(店の人が覚えてくれて)。
その後はジョーも自分も疲れていたので、家でのんびり本を読んだり、テレビを見ながら時間を過ごした。

夕方にジョーの店の前に日本人の女の子が通 ったので話しをした。
ヒロコさんも一人旅。
お金を無くした事を話したら貸してくれると言ってくれたけど、もう一日だけだったので、その気持ちだけを頂き、感謝、感謝。
その時もらったパイナップルが美味しかった。

会社の人へおみあげを買わないといけなく(無理して10間の休みをいただき、(ボーナスカットが条件)、「おみあげを買って来いよ」と言われたので)、できるだけ少ないお金で、ハルミさんに相談しながらセブンイレブンで安くて量 の多い、タイ語が書いてあるお菓子を選んだ。合計約300円!!

サムイ最後の朝を迎えた。
ハルミさんはビザの申請で朝早くから国境に行き、ジョーも仕事でちょっとおでかけ。
自分も近くの海で午前中はゆっくり海を見ながら今回の旅を振り返って時間を過ごした。
午後、ジョーは戻って来てがすぐに近くのビリアード場で賭けゲームをしに行ったので、
昨日ヒロコさんにもらったパイナップルをどうしてももう一度食べにチェウインにヒッチハイクで行った。
そこで舌が荒れるまで食べたけど、ほんと新鮮でおいしかった。

帰りもヒッチハイクで帰ろうとしたら、いつも食べているジョーの店の前のおじさんが買い出しに来ていたので、乗っけてもらいボパットに帰った。
おじさんが「またサムイにおいで」って言ってくれた時には本当にうれしかった。
「また、スープ飲みに来るね」って笑顔で返事をした。

残り最後のお金で近くの海の見えるカフェに行った。

カフェの名前は”Cafe de mar”で、なぜっ?て店の人に聞くとイビザの様になればとの願いが込められているんだって。
そこで絶対最後の締めにしようと思っていたココナッツシェイクをじっくり飲みながら、バックにはすごく落ち着くチル音楽が流れ、今回の旅を振り返り、素敵な場所、人、空気が存在するここにまた来ようと決心した。
飛行場に行く30分前にスコールがちょっと降り、その後、空はすがすがしく、空気はすごく新鮮で美味しかたけど、ほんの少し肌寒く。そして少し寂しくなった。

ついに、飛行場に向かう時間が来たのでジョーが店に戻ってきた。
ちょうど国境からハルミさんが電話をかけてきてくれて、話した後、いつもの特等席(バイクの後ろ)に乗って、最後に固い握手をかわした。。。



今回の旅は本当に自分にとって大切で貴重な経験になったと思う。
行く前は少し不安だったけど、行ってみると多くの、大切で、美しい物に出会えた。
泊まった所はトカゲや虫が結構いっぱいいたり、熱いお湯を一回も使えなかったり......
クラビの道路以外はヒッチハイクで行動、帰りの飛行場を出た時には財布の中は空っぽ......

それでも最高に楽しめたし、逆にこれがよっかたと思う。

ジョー、ハルミさん:『生活が大変なのに見知らぬ 俺を助けてくれて、いっぱいの愛情ありがとう。』

リオ、トン:『朝まで馬鹿騒ぎしていつも楽しませてくれてありがとう。』

前の店のおじさんとおばさん:『美味しいスープとライス絶対また行くね。ありがとう』

ニック、スチュワート:『遊びながらも常に俺の事を気にしてくれて、楽しませてくれてありがとう』

クラビのバンガローのおじさんとおばさん:『タイと日本の違いをいっぱい話し合え たことが嬉しかったです』

ラマイに一緒に行ったイギリス人:『素敵なビーチとタイの商売の秘訣などを教えてくれてありがとう』

ヒロコさん:『とてもやさしい心を持った”人間”がいることを認識させてくれて、美味しいパイナフッルをわざわざ持ってきてくれてありがとう』

飛行機で話したスウェーデン人:『外から見た日本、経済、文化、宗教を年下の自分に対等の立場で話し合ってくれてありがとう』

みんなに出会えた事に心から感謝です。

そして、これを読んでもらえる相手がいる自分はすごく幸せ者で、みなさんに心から感謝します。



実は、帰り間際にジョーがお弁当をくれた。
バンコクから東京の深夜の乗り継ぎで時間があり、お金が無い俺はご飯も買えない事を知っていたからハルミさんと考えてジョーが作ってくれた。
バンコクについてそのお弁当を開けてみると、 まだご飯とチキンが温かく少し湯気が出た。
中にはお金も入ってた。
十分すぎるぐらい。
きっとご飯が足りなかったらの事を考えてくれて。

タイで一番温かいご飯でした。

周りを気にする事なく涙が出た。


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