□瞑想…/2003.2.3/no.9

瞑想…あなたは自己との対話をしていますか?
何かを創造するということは、本来「自己」との対話であるのかもしれません。本質やエゴと戦わずして、そして知らずしてモノを創造することは私には出来ません。ただし、自己との対話と言っても必ずしも1人で完結するものとは限らないのです。私の場合、人との対話の中に自己を発見することがそのほとんどを占めます。言葉を発するという事は、通常、脳が意識を言語に変換してから肉体を通して発しているはずです。だから、言葉というものは悪くいえば、「すり替える」こともできるのです。しかし、そのすり替えの中に真実がある場合もあるのではないか!?それが人との対話の中には起こりやすく、隠された自己が突然肉体から発しられることが多々あるのです。もちろん、これは性格に依存するものも多いと思うのですが、発した後に、自己確認をし、それに対して脳がようやく理解するという場面にあったことはありませんか?それは対話している相手によって導きだされ、その瞬間は偶然であれど、人との繋がりは必然であるとも思えるのです。言葉に出す重要性。心から思うなら、あえて言葉として出してみる。言葉にすると全ての五感が復習する。美しい、面白い、楽しい、かっこいい、素敵、つまんない、イヤ、良い、好き、嫌い...なんでも良いから想うなら言う。ついでに理由も言う。私は音楽を聞く際、常にレコードプレーヤーに向かって話し続けています。「この曲、最高!!!...この曲のここが最高!!!」(笑)すると何度でもそれが創れるのです。つまり脳がイメージすることから始まり、肉体をその方向へ動かすわけです。ここで、脳と肉体について、脳科学研究の権威者、松本博士の言葉を引用させていただきます。
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脳の大切な機能は「目的の自己選択」ということである。目的がないと脳が活性化しない。 脳にとってはイメージが先で現実は後である。出来たとイメージすればそれが出来るように脳が働く。出来ないと思えば出来なくなるように脳が働く。 脳がその仕組みを作る過程においては、挫折と失敗は付物である。脳の目的は、まだ出来ないことを出来る仕組みを作ることである。出来ることをしているだけでは進歩・成長がない。 脳の出力(活動)には、行動、感情、言葉、思考の四種類がある。脳が出力を続けていれば、脳機能は衰えず、ぼけない。 人間は、自分の考えを対象に押しつけ、対象をコントロールしようとしても限界にぶつかる。 対象に心を開き、対象から学ぶようにする。それが関係性の存在である脳の正しい生き方である。それをキリスト教では愛といい、仏教では心身脱落・入我我入というのではないか。 愛とは対象とのプラスの関係のことである。 人間を説明する時、知・情・意ということが言われる。この三つの中で、もっとも大事なのは情である。情が満足感を味わうと、やる気が生まれ意欲が湧く。その意欲によって脳活性が上がり、知が発達する。
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人間は悲しい表現でいえば、電気信号によって思考し、つくり出されています。しかし、その構造は複雑で精密であり、私達は生きていること自体が奇跡に包まれています。この奇跡のプログラムには自己進化への方向が定められているのです。情を満たし、知が発達し、意識が向上し、肉体を動かす。言い換えれば、人との繋がりこそ進化であり、愛が根源であったりするのかもしれません。己を知るということは、限界を知ることではありません。可能性を引き出し、無限のイメージを可能にすることだと思うのです。限界のイメージをした瞬間、そこであなたの進化は止まってしまうわけです。ポジティブに生きてみるのも、悪く無いと思う今日この頃です。


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